遠雷

地の果てにて

2018/09/03 1日目(前) welcome to ようこそ 和製シベリアパーク

北海道旅行初日の話。初日なんで移動メイン。余裕なくて写真少なめ。許して

 

夏休みが始まるのとほぼ同時にバイトを辞めて、ニート生活が1ヶ月続いてたのもあって、生活習慣は昼夜逆転気味。

それに加えて、年甲斐もなく「遠足前日にワクワクして眠れない子供」の心境に至ってしまい、結局1、2時間寝たか寝ないかくらいで当日朝を迎えたのでした。

 

この日の私、1人で飛行機に乗るのは初めてだから早めに空港に向かって、多少搭乗手続きに手間取ってもいいように行動するのは分かる。

でも、12時30分羽田空港発の飛行機に乗る為に、朝の通勤ラッシュの満員電車に乗るのは我ながら逸る気持ちを抑えられなさ過ぎだろうと思う。

スーツやオフィスの服に身を包んだ完全社畜モードの皆様がギュウギュウに詰められて輸送される中、浮かれた私服姿にガイドブックが入った鞄を持ち、大きめのスーツケースで約2人分の面積を占領する・・・分かる?この罪の重さ

きっとこの先、大学生だけが長期休みって時期に旅行をするなら、この罪悪感の洗礼は避けて通れないのだろうなぁ・・・

 

当時のツイッターのログを見ると、9時47分には搭乗手続き終わってるから、時間に余裕がありすぎたね・・・。

だって、飛行機予約した旅行代理店で貰った控えのQRコードを翳すだけで搭乗手続き終わるとは思わないじゃん。荷物預け入れもあんなに簡単に終わると思わないじゃん。

それ以前に、まさか私が道に迷わずまっすぐ所定の場所に行けるとは思わないじゃん!!!!

遅れて飛行機乗れなかった、よりはうんといいけど。

 

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天気はあまりよろしくなかった。曇天。

 

空港内の蕎麦屋で昼食を済ませたらおなかいっぱいになったのと、元々の寝不足気味もあって、飛行機に乗った後の事は、離陸の時に付いてない陰茎がふわっと浮く感覚がしたことしか覚えてない。ちんちんふわふわ。

「お客様、そろそろ着陸ですので座席の方を・・・」と、CAから言われるまで爆睡していたのだ!ウッソだろ。

 

目下の地上は、地平線の向こうまで広がる牧場か畑らしき平らな緑と、シチューのCMに出てきそうな赤ペンキの小屋。

ああ、これは本当に何もない、私の求めた限界北の大地ーーー・・・!

 

(なお、すぐに「この程度」で限界大自然だと思い込んだ自分の認識の甘さを思い知らされることになる模様)

 

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14時10分、数分遅れた気もするけど、何事もなく女満別空港到着。

搭乗口やら何やらの空港としての最低限の機能の他には、セブンイレブンと、レンタカー数社の窓口と、2階に若干の土産物屋があるだけの、THE・田舎の空港。

思ったより寒くて、半袖でも充分過ごせるものの、薄手の長袖が丁度良いと感じたな。

 

旅行代理店で飛行機のついでに予約したレンタカー屋で所定の手続き。保険関係は全部加入。当たり前だよなぁ?(震え声)野生動物に衝突した時の保障の説明まであったのは流石北海道って感じした。

 

ギリギリ初心者マークのやべーやつに与えられたのは、黒塗りのフィットくん。今回の旅行での、私の相棒であり、1番の被害者(被害車?)。

実はこの旅行の数週間前に、実家の新潟に戻って母の車で運転の練習したんだけど、その母の車がフィットなんだよね。車種指定してないから偶然とはいえ、運転経験値が教習所とこの実家帰省の時しかない私にとってはありがたいことこの上なし!

 

それでも不安は不安。レンタカー屋の人にエンジンの位置とかカーナビの機能とか、元々ついてる傷とかの諸々の説明を受けたあと、

店員さん「他に気になるところはありますか?」

私「こっち(左)がアクセルでこっち(右)がブレーキですよね?ここ踏むと止まるんですよね?」

店員さん「・・・はい、そうですよ」

 

・・・レンタカー屋さん、すいませんでした。

ネタバレになるけど、最終日にも多大なる迷惑をかけることになります。

それ含めて、すいませんでした(全裸土下座)

 

かくして、初心者ガイジドライバーが北の大地に放たれてしまったのであったーー・・・・・・

 

教習所じゃ、何かあれば教官が強制的にブレーキかけてくれるし、実家帰った時も母が隣でいい具合に口出ししてくれた。

正真正銘、初めての一人での運転だ。

 

レンタカー屋を出て、しばらく道なりに走らせた。

初めての土地。凄い!日本でもこんな見事な地平線が見られるだなんて!同じ北海道でも札幌とはえらい違いだ・・・。にしても涼しいなぁ。

初めてのソロ運転。なるほど、完全に無音キメることになるのか・・・。車通勤の両親が昔は収納スペースいっぱいにCDを、今はiPodを持ち込んで接続したり、ラジオを聴いてる理由がよーく分かったぜ・・・。

うん、うん、一度に情報がいっぱい入ってきて、脳内処理しきれん!っていうか宿どこだよ!走行中にカーナビいじるのは危険だよ!

どっか適当に停車しようと思ったのにマジで何もないじゃねーか!道だけは幅広めで立派なもんだけど!埼玉の道とは全然違うなハッハッハ!!

あ!あの赤い看板コンビニかな?ん?材木屋?もーー知らねーーーー!!止めさせてもらうぞウィンカーカンカンカーーーーーン!!!!!!!!!!!

(後日調べたところ、ホーマックニコットさんというホームセンターらしいです。)

 

駐車。脱力。

教習所で問題無く出来てた駐車も、上手に白線の通り出来なくてかなり切り返した。

自分以外に駐車してた車が思い出せないほど空いてたからまだ良かったけど、この先混雑してる駐車場に行くことがあれば・・・と考えると早速先行きが不安に・・・

 

百均で買ったマグネット若葉マークをフィットくんの前後に貼り付けて、カーナビに宿泊する旅館の名前を入れる。私が知ってるカーナビは現在位置と表示位置が1キロ離れてることがままあるポンコツなのだけど、最近のカーナビは道を間違えたら即座に新しい道のりを示してくれるほど高性能でびっくり。

スマホのニコボックスにプレイリストを作り、適当に思いついたボカロ曲をいくつか突っ込む。どんな形態でもいいから、再生マイリストは事前に作っておくべきだった。

 

大丈夫。運転経験値はこの旅行で積み上げてやる。辺り一面の牧場や大自然、私のソロ運転童貞卒業にふさわしい舞台じゃないか。

プレイリストは旅館に戻って寝る前に作っておこう。

カーナビくんは高性能だし、きっとどこにでも行けるさ。

 

まずは旅館の位置を確認がてらスーツケースを預けて貰って、網走監獄に行こう!

旅館から車で6分って、グーグルも言ってた気がするし。

 

空港で買ったブラック珈琲をぐいっと飲んで、プレイリストの再生ボタンを押して、慎重に車を出す。

まだまだ旅行は始まってすらいないのだ!!

見てろよ北海道、蹂躙しきってやる!

 

「あーーーここ50キロ・・・50キロの標識だよね?アレ・・・。私50キロ出してる・・・え?なんでそんな超スピードで追い越してくの・・・怖くないの・・・?なんか取り締まり路線って書いてあるけど・・・あれ?私の後ろ全部追い越してった・・・うわ、道すげえ広い・・・ガイドブックで見かけた感動の径・・・とは違うよね?凄い、こんな規模の道路が沢山あるんだ・・・」

BGM、フラジール

 

かくして北海道旅行は始まったのであった。 1日目(中)に続く。